2019年11月7日(木)、ホテル浜比嘉島リゾートにて、越来・安慶田中学校区民事協の宿泊研修会を行いました!
勉強会の内容は、「先進的な韓国の敬老堂」及び、「リオリエントと経世済民」と題したアジア(韓国、中国)のすばらしい文化や歴史について学習させていただきました。
以下、内容を抜粋致します。
「先進的な韓国の敬老堂」
・日本社会では高齢者がいかに心身の健康を保つかの議論が盛んである。
・社会参加が活発であり、人間関係が豊かな程、高齢者の健康状態は良好である。
・日本では、男性が退職後家に引きこもり、健康状態が進むことが多いが、お隣韓国では全高齢者の40%が利用する
敬老堂という福祉施設があり、その中でも男性高齢者の割合が44%を占めている。
・敬老堂とは朝鮮王朝時代、各地で両班(支配階級)が自宅の一部を下層民に開放した救貧事業が起源である。
・2000年以降は「敬老堂活性化方策及び模型化事業」に位置づけられ韓国保健福祉部から公的支援を受ける。
・敬老堂は韓国全土に5万1千箇所あり、160世帯に1箇所の割合で、敬老堂の設置が法的に義務付けられている。
・敬老堂は、日曜以外毎日開いている施設が多く、食事の提供があり、低所得高齢者が朝から夕方まで過ごしていられる。
・敬老堂では、飲酒も認められる。
「リオリエントと経世済民」
・18世紀末まで欧州諸国は、アジアに太刀打ちできなかった。その決定的要素は、15世紀から世界通貨になった銀の動きである。
・南北アメリカ、日本で採掘された銀は、最終的に全て中国に流れ込んでいた。
・中国は過去400年間、輸出大国であり、陶磁器・茶・絹・綿織物を欧州を含め世界中に輸出していた。
・1400年代の欧州の推定人口は6000万人だが、アジアの人口は2億3500万人と推定され凡そ4倍である。
・人口増加の要因は、中国歴代王朝のインフラ整備にある。
・秦の始皇帝は七国を史上初めて統一し、運河を掘削、文字を統一して度量衡を定めた。
・隋は、長安より北の幽州から南の杭州まで伸びる大小運河を掘削・開通した。
・江南での食料増産をもたらしたのは、新種農具の普及、集約農業、新品種の開発や導入、治水灌漑・農業技術の発達などがあり、
食べる以外での換金作物も発達した。
・中国の巨大人口は歴代王朝のインフラ整備なしには不可能であった。
・その頃欧州ではローマ帝国の滅亡後、小国が林立したので国の力は弱く、インフラ整備はカトリック教会を通じて小規模に行われた。
・中国の歴代王朝は、人民の生活の安定を社会資本と考えていた。
・北宋の末年である1102年、安済坊と居老院を首都開封を始めとして各州懸に置いた。
・安済坊とは貧しい人々を治療する無料の病院であり、居老院は寡婦や孤児を収容する施設である。また恵民局という安価で薬を
販売する施設もあった。
・北宋は、無料の病院や孤児院を建てられる程に富裕な財源を持っていた。
・富の基盤はインフラ整備にあり、福祉政策もまたインフラの一部であった。
結びに、韓国や中国には、高齢者や弱者を守るすばらしい文化があります。私達、沖縄市民生委員も、韓国や中国の良い文化を学び、
まちづくりや地域活動に活かして行きたいと思いました。