-『 7法定単位民児協への再編記念祝賀会 』における挨拶 -

屋宜 恒一

沖縄市民生委員児童委員協議会

今日、社会福祉をめぐる状況は、急速な少子化、高齢化や相次ぐ自然災害、基地公害などの発生もあ り、既成の福祉サービスや画一的な地域社会づくりの発想では対応が困難であることがますます明らか になって来ました。

その変化する社会福祉環境に対応すべく、沖縄市民児協は去る4月23日の定期総会を期して、昭和 58年(1983年)以来の五つの法定単位民児協から七つの法定単位民児協へと拡大・再編致しました。

35年前、約100名の民生委員定数でした。東部・北部地区の人口・世帯増と共に、2015年、定数は 200名となりました。これにより民生委員・児童委員の負担がおおいに軽減されたことは申すまでも ありません。桑江市長、藏當県民児協会長、心より感謝致します。

さて、団塊の世代(s22~24年生)がすべて75歳以上となる2025年、(沖縄では2030年、)爆発 的に認知症、要介護など高齢者福祉の問題が激増すると言われ、「地域包括ケアシステム」と「地域づく り」が奨励されています。少子化と超・高齢社会化は年金・医療・介護・教育など福祉財源の将来につ いて国民の最も憂慮するところとなっています。

一方、全国的に少子化が進むなか、沖縄市は10年前に『こどものまち宣言』を行っています。15歳以 下が全国で一番多く、子どもをめぐる課題も多いことが宣言の主旨とうたわれていました。このことは 沖縄市が少子・高齢化に対応した「21世紀の長寿・子だくさん社会のモデル」となりうる可能性を示し ていると思います。

沖縄市民児協は、この度の拡大・再編を機会に欠員を補充し、より地域に密着した組織をつくりあげ 、中・長期的展望をもって民生委員・児童委員活動を強化して行く所存です。

ところで、先月12日、歴史的な米朝会談が行われました。朝鮮半島をめぐる第2世界大戦後の国際 関係は目まぐるしく変化しています。民生委員制度創設から101周年の本年9月、藏當会長のリーダーシッ プにより、第87回全国民生委員大会が初めて沖縄で開催されます。民生委員制度は第1次世界大戦の さなか1917年に、そして第2次大戦後間も無く児童委員制度は創設されました。戦争も貧困もない『平 和な国際環境と安定した経済成長は長寿・子だくさん社会を保障する前提条件』であると考えます。 民生委員・児童委員の皆さん!団結して、少子化高齢化に正しく向き合い、中・長期的展望を持ち、 上原健康福祉部長をはじめ、関係各位の御指導をいただき「健康・福祉・防災に強い地域づくり」に貢献 して行きましょう!!